あいみょんの「愛を伝えたいだとか」という曲が好きです。
リズムが単調で淡々と展開するのですが、そこに男性の正直な気持ちが歌詞にのってくる曲です。
けどこの曲、何かに似ていないか?と考え、あの曲に似ていることに気が付きました。
「愛を伝えたいだとか」はパクリ?
愛を伝えたいだとかは椎名林檎さんの「丸の内サディスティック」に似ています。アレンジメントといい、メロディといい、似ています。そして最も似ている、というか同じなのがコード進行です。
また、ジャズの「Just the two of us」という曲にも似ている、と言われます。この曲です↓
まあ、似ていると言えば似ている気がします。丸の内サディスティックの方が似ている印象です。
「愛を伝えたいだとか」「丸の内サディスティック」に似ている部分
あいみょんの「愛を伝えたいだとか」と椎名林檎さんの「丸の内サディスティック」の共通点を探ってみたいと思います。
コード進行が一緒
最大の共通点はコード進行。キーは違いますがF(FM7)-E-Am-C7という進行が同じです。最後のC7というコードがジャズっぽくて、一気にオシャレ感が出ますね。
そしてジャズの「Just the two of us」という曲は、椎名林檎さんが影響を受けた、と言われています。
つまり「Just the two of us」が「丸の内サディスティック」に影響を与え、「丸の内サディスティック」が「愛を伝えたいだとか」に影響を与えたのです。
テンポ感、イントロ・アレンジが似ている
愛を伝えたいだとかは丸の内サディスティックとテンポが近いです。それからイントロや全体のアレンジの感じも似ています。まあ「丸の内」の方がハネていて、「愛を」はそれほどハネていていないのですけどね。
思いを寄せる人に届かない感じが似ている
歌詞でも、思いを寄せる人に思いが届かない感じも似ています。「愛を」は主人公が男性です。それに対して「丸の内」の主人公は女性です。でも「愛を」はどう考えても女性主人公の歌なのですよね。だってかなり女々しい歌だから。
これ、あいみょんが「丸の内」に似ていると意識して、それまで女性主人公で書いていた歌詞をわざと男性に切り替えたのではないでしょうか?まあ、女性主人公だとありきたりなので男性に替えたのかもしれません。
「愛を伝えたいだとか」はほんとにパクリなのか?
それでは「愛を伝えたいだとか」は本当にパクリなのでしょうか?
結論から言うと、「オマージュ」です。あいみょんはそもそも椎名林檎さんをリスペクトして、しかも負けたくないとも思っているようなので、パクることはないと思います。オマージュですね。
https://twitter.com/aimyonGtter/status/877142093574971392?t=ayBQ4dOZcTSXWETfJkyc2A&s=19
コード進行はパクリにならない
そもそもコード進行が同じだからといって、パクりにはなりません。カノン進行と呼ばれる有名なコード進行は数えきれないほどのアーティストが使用しています。
リズム単体ではパクリにならない
またリズムもそうです。バックビート※だって誰かの発明ですから。
音楽はある種、真似で出来ています。それをいったら現代音楽は成り立ちません。世阿弥さんの「守破離」じゃないですが、はじめは真似から入り、それを破っていくのが音楽なのではないでしょうか。
※2拍目にアクセントがくること。8ビートなら「ツツタツ、ツツタツ」と「タ」の部分にアクセントが来ます。
メロディが一緒じゃないとパクリじゃない
過去のパクリ裁判事例をみると、メロディが一緒だとパクリ認定されることが多いです。そのメロディもオリジナリティがあるほどパクリ認定されます。
ただ、短いフレーズなら問題にならないようです。
以下、ビッグアップより記事引用です。
楽曲の類否が問題となった過去の裁判例においては、楽曲の構成要素といえるメロディー、リズム、テンポ、和声(ハーモニー)、形式、コード進行などの観点から両曲を対比する手法がとられています。とりわけ、両曲の楽譜をベースにしてメロディーの類似性が重要視される傾向にあり、
ビッグアップより記事引用
「愛を伝えたいだとか」と「丸の内サディスティック」は、私の聴く限り同じメロディはないです。
なので、愛を伝えたいだとかはパクリではない!といえます。
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ミュージシャンの端くれの感想です…
あいみょんで言えば…
マリーゴールドのサビ聞く度
T-BOLANのマリア思い出しますし
岡本真夜のTOMORROWのサビは
名曲canonのメロディライン丸写しに聞こえるし…
他、多々ありますが割愛。
やはり日本人の耳に残りやすい曲進行てのはある訳で。
ファッションスタイル等の流行りのように
かつての名曲が、時を隔てて
一周して新たなうぶ声をあげた、と
思って良いのかな?と思います✌
ただ、歌詞においては
ミスチルの 抱きしめたい
平浩二の ぬくもり
これはさすがにいただけない…(笑)
なるほど、なるほど…似た曲は色々あるんですね!!
抱きしめたいは…もはや…
ファッションスタイルの例え、すごく解りやすいですね!
そりゃ裁判沙汰にならぬよう最初から配慮してあると思います。そもそも、昔から日本の芸能音楽は売れるならパクっても問題なしの気質が根強いのではないでしょうかね。過去に矢沢永吉さんや、石橋陵さんが、その様な当たり前のごときパクリ気質を批判していました。特に日本人が知らない洋楽をパクった曲は非常に多いです。例えばハウンドドッグの『涙のバースデイ』なんかは、イギリスのバンド、バッドフィンガーの名曲『Without You』をパクったかのような、素人でも疑わしさに気がつく程酷似してます。またパクリとは別ですが、Superflyの『愛をこめて花束を』なんかは、ミスチルの『クロスロード』とAメロ、Bメロを交互に入れ換えて曲にしても全く違和感がない曲になります。似たようなところでは、演歌の『津軽海峡冬景色』と吉幾三の『雪国』なんかも部分的に入れ換えてもほぼ違和感ない曲になります。とにかくこう言ったパクリまがいが非常に多いと思います。昔、八神純子が大ヒットさせた『パープルタウン』なんかは、最初は八神純子の作曲能力が非常に評価されてましたが、後々それがアメリカの作曲家と盗作問題に発展して、結果的に共作と言うことになりましたよね。実際に比較してもほぼパクリと言われても仕方ないくらいでしたから共作で済んで良かったのではないでしょうか。ホント、売れればパクリなんて大した問題ではない!って言う風潮が今でも芸能音楽に残っているんだと思います。もし疑われたら、単にオマージュで済むよう、完全パクリをしなければ、一切問題なしなんでしょうね。まぁ所詮は歌謡曲が看板をJpopに差し替えただけですから、今でもそのような風潮が残っていても不思議ではないような気がします。
なるほど!!貴重なご意見、ありがとうございます(*^^*)