ベースを指弾きしたら音抜けが悪くなった、という経験はありませんか?

僕は指弾きをしていると、バンドの中で自分の音が埋もれて、何をやっているのかわからなくなるときがあります。

音が抜けてほしい、と思っています。

しかしそもそも音の抜けとはどういうことでしょうか?

※音の抜け、とは?
音の抜けとはバンドで音を出したときに自分の音がよく聴こえる状態のことです。

逆に音が抜けない、とはバンドで音を出したときに自分の音があまり聴こえない状態のことです。

僕も音の抜けには悩まされます。
昔に比べたら大分よくなりましたけどね。

昔はベースが聞こえない→音を大きくする→ほかの楽器も音を大きくする→ベースがさらに音を大きくする・・・

という無限ループでした。

こうならないために音の抜けを考えなくてはいけないのです。

そこで今日は音抜けの対策を解説していきたいと思います。

ベースを指弾きした時に音が抜けるためには?

ベースで音が抜けるには、バンド全体で調整する必要があります。

まず、バンド全体で、音の抜けについて一度、話し合ってみましょう。

ベースとギターって音は1オクターブ違います。

なので音が被らないかというと、そんなことはありません。

じつは倍音の働きで、かなり被ります。
(被るとは=ここでは違う楽器で同じ音域の音がでていること、とします。)

基音が1オクターブ違っても、倍音が、同じ音が出ているので、干渉してしまいます。

同時に同じ音程が出ていると、自分の音が聴こえなくなります。

そこてみんなで話し合い、被る音域を譲り合うと良いと思います。

バンド全体のバランス調整

ではバンド全体でバランスを取るにはどのようにすればよいでしょうか。

以下の流れを確認してみてください。

  1. ベースはミドルを下げ、ハイとローを上げる
  2. ギターはローを下げる
  3. ギターはボーカルとも被るので、ミドルを若干下げる

こんな感じで調整つけてみてください。

余談ですが、だいだいギターの人のセッティングって「フルテン(10)」のことが多いです。

※フルテン=ローもミドルもハイも、すべてマックスの10にすること

もともとギタリストは目立ちたがりが、なる、という傾向があります。

なので、ギタリストは、バンドのバランスをあまり考えません。

ボーカルと被るから、音を調整するとか、ベースと被るからイコライザーをかまう、という意識が薄いんですね。

ギタリストはちゃんと他の楽器のことも考えましょうね。ベーシストからのお願いてす。

ベーシストができる音を抜けるようにする対策

ここからはベーシスト側の対策。

ギターやドラム、ボーカルと被らない音域を上げる、または被る音域を下げる。

仕方ないですけど、バンドなので、他の楽器と被る部分は下げなくてはいけません。


被っている部分がどこか、わからない場合は?

そんな時は

①一度イコライザーをフラットにする

②バンドで演奏しながら、一つづつ、イコライザーを上げたり下げたりしてみる
という地道な作業をやってみてください。

被っている音がどのあたりか、経験を積むごとにわかってきます。

上記のやり方は効率が悪い、と感じたら以下のセッティングを試してみてください。

締まった音にする

ベースの音って、そのままだと、低音が強すぎて、何をやっているのか分からないことがあるのです。
というか、大抵の場合、そうかもしれません。
もともとベースは低音が出るようにつくられていますから。

ベース単体で鳴らしていると問題ないです。

しかしバンドの中に入った場合、低音がきついと、何をやっているのかわからないことがあるんです。
そんなときは思いきって低音を下げてみましょう。

これはちょっと勇気がいるんです。
だってベースって低音を出す楽器、だと思い込んでいますから。

確かに低音を出す楽器なのですが、音程が聴いてくれる人に届かなければ何にも意味がない、と思いませんか?

一生懸命カッコいいフレーズをキメても、聴いている人には「モーモー」と、鳴っているだけに聞こえる。

それじゃあ悲しい。

だから、あえて低音を下げるのです。

これ、やってみてください!
きっとその効果にビビります。

僕なんかは「自分の音がこんなに聞こえるのか!」と思いましたよ。

アクティブピックアップに、低音をカットする回路を組み込んでいる楽器もあるほどです。
ミュージックマン スティングレイというベースは、ほとんど聴こえない低音をカットする回路を、ベースに仕込んでいます。
その回路のお陰で抜けのよいサウンドを実現しています。

実はこの、「低音を下げる」作戦、YELLOW MONKEYのベースの廣瀬さんが言っていたことなんです。

ヒーセさんいわく「低音をちょっと下げると、逆に低音が出てくる」という言い方をしていました。

たぶん、クリアに音が聞こえて、低温が聴きやすくなったのだと思います。

だから低音を下げる、一度試してみてくださいね!

でも、下げすぎはダメですよ~
さすがにベースらしくなくなりますから。

こんな感じで試してみてくださいね!