ベースで耳コピをやる理由

耳コピってご存知ですか?

音源を聴いて耳で音を取ってコピーすることです。

この耳コピをできるようになると色々と良いことがあります。

好きなアーティストの曲を弾くことは楽しいことです。

単純に楽譜を買わないでいい、だけではありません。

それ以上のメリットがあります。

ベースで耳コピをやる理由①耳が良くなる

耳コピのメリットの一つは耳が良くなるということです。

耳が良くなるといっても小さな音が聞こえるようになるとか、聴力が上がる、ということではありません。

音を聞き分ける力が上がる、ということです。

耳が良くなると、街で流れる音楽を聴いて楽器がバラバラに聴こえます。

普通の人ならベースの音がどれか分からないと言うでしょう。

しかし耳を鍛えているとベースの音はベースで聞こえ、ギターの音はギターで聞こえる、ドラムはドラムで聞こえるという風になります。

一つ一つの楽器にフォーカスして聴こえるようになります。

これは結構便利な能力です。

というのも漠然と雰囲気で聞いていた音楽の仕組みが分かるからです。

こういう気分の曲はこういうギターの表現をしていたのかとか、ギターのこの雰囲気の音はこういう弾き方で弾いているんだな、とか分かるようになります。

ということはアレンジに繋がったり作曲の能力の向上につながったりします。

なので音楽の耳を鍛えるということは重要です。

ベースで耳コピをやる理由②コピーが早くなる

楽曲をコピーしようと思った時にタブ譜だと目で追って 指の位置を確認してリズムを確認してという流れになります。

もちろん五線譜でも同じことですね。

これは僕も昔やっていましたがとても手間のかかる作業です。

プロのミュージシャンが何を弾いているかわかるのですが、とにかくコピーが遅い。

耳コピだと簡単な曲だと慣れればすぐにコピーできるようになります。

ただしコピーできて音が取れたとしてもそれを弾きこなせるかどうかはまた別問題ですよ。念のため。

ただ音をとるだけなら早くできるようになります。

どうしても聞こえない部分は楽譜で確認するようにしましょう。

ベースで耳コピをやる理由③オリジナルの弾き方をマスターできる

耳コピをしているとオリジナルの弾き方をマスターできるかもしれません。

昔のミュージシャンたちは基本的に耳コピでした。

そうすると音は一緒なのにどうしてもあの雰囲気が出ないということが出てくるんです。

それに近づけようとなんとか工夫していると、いつのまにか他人がやらないような弾き方になっていたりするんです。

例えば MR. BIG のベーシスト、ビリー・シーンはティム・ボガードというベーシストに影響を受けたそうです。

ティムの速いフレーズを聴いて「これは絶対3本の指でピッキングしているに違いない」と勘違いしてスリー・フィンガーピッキングを始めたということです。

後からツー・フィンガーで速く弾いているだけだった、ということを知ったそうです。

しかしスリー・フィンガーピッキングは今やビリーシーンの代名詞ともなっているオリジナルの奏法です。

あそこまで弾きこなしてる人はなかなかいません。

こういう話は昔のギタリストにも多いんです。

昔は映像もないし、楽譜なんてなかったからみんな自分で耳で音を探って、勘違いしてました。

その結果オリジナルの弾き方になったというのが多いんです。

今は至れり尽くせりです。

映像はあるし、情報は多いですからね。

いいのか、悪いのか。

オリジナリティという部分ではちょっと疑問符が付きます。

ベースで耳コピをやる理由④楽譜の間違いに気がつく

耳コピーしながらタブ譜も見ていると、どうしてもタブ譜の弾き方がおかしいな、という時が出てきます。

そうです。タブ譜も間違っている時があるんです。

なぜそれがわかるかと言うと、すごく弾きづらかったり、どう考えても開放弦の音が鳴っているのに開放弦じゃなかったりするからです。

意外と譜面おこしをしている人も間違えます。

大量の楽曲をさばいていると、どうしても間違ってしまう。

こういうこともあります。

仕方がないのですが。

そういう間違いがあるという意味でも耳コピができた方がいいです。

ベースで耳コピをやる理由⑤アドリブが出来るようになる

耳コピができるとアドリブが出来るようになります。

自分の音を弾きながら次に来る音を頭の中で予想できるんです。

例えば5弦5フレットを押さえているとします。

次、弾こうとする音、例えば4弦7フレットの音が何となく分かるんですね。

弾く前に音が頭で鳴る感じです。

まあスケール練習とかしていればわかるようにはなるんですが。

耳コピをしてアーティストのフレーズをそっくり盗んでしまった方が頭に残りやすいです。

スケールだとどうしても味気なくなってしまいます。

それを耳で何回も聞いて耳で音を追うことによって耳で覚えるんですね。

楽譜でもできないことはないですが耳コピの方がフレーズが頭に残りやすくなります。

ということはアドリブが出来るようになるのですね。

ベースで耳コピをやる理由まとめ

耳コピをするとどのような良いことがあるか、ご紹介しました。

耳コピの重要さがわかってもらえましたか?

おさらいすると

  • 耳が良くなる
  • コピーが早くなる
  • オリジナリティが出る
  • アドリブが効くようになる

などでした。

最後に・ベースで耳コピをやるとセッションの力がつく

耳コピができるようになると以上のような効果があるんですね。

そしてそれはセッションができるようになるということにもつながります。

耳が良くなるということは周りの楽器が今何のコードを弾いているのかというのが分かるようになる、ということでもあります。

そしてアドリブが効くようになるということはセッションができるようになることに繋がるんですね。

これは鶏が先か卵が先か、というような感じでセッションをやっていればアドリブができるようになるとも言えます。

大事なのは耳コピとセッション両方やること。

この二つをぐるぐる回すことによって楽器はどんどん上達します。

是非耳コピ頑張ってやってみてくださいね。