前回のライブの映像を見ていて思ったことがあります。それは弦によって音量にバラつきがある、ということです。

弦によっては大きな音が出たり、逆に小さな音だったりしてました。私のベースは4弦の音量が小さく、逆に3弦が大きい、という状態でした。

基本的には楽器がバランス良く鳴ってくれるのが一番いいです。なので自分で調整すべく、頑張ってみました。

弦によって音量のバラつきがある場合の調整箇所

では、具体的にはどこを調整すればよいでしょうか。

  1. 弦高を調整してピックアップからの距離を変える
  2. ピックアップの高さを調整して弦からの距離を変える
  3. 弦のテンション(張力)を変える

弦の音量差は、上記3つの調整である程度改善できます。

次の項から具体的にみていきましょう。

弦高を調整して音量調整

それではまずは弦高の調整について見てきましょう。

  1. 弦高(弦の高さ)を下げると音量が上がります。弦がピックアップに近づくためです。
  2. 弦高を上げると、音量は下がります。弦がピックアップから遠ざかるためです。

まずは一度この調整をしてみてください。1弦づつ高さ調整出来るサドルなら簡単ですね。

難しいのはテレキャスターやレスポールのように1弦づつ調整出来ないタイプのものです。

この場合も、なんとかバランスを取りながら、調整してみてください。おそらくある程度までは出来るはずです。

弦高調整での結果が逆になることも?!

弦高を上げると音量が小さくなるのですが、テンションが上がります。テンションが上がると逆に音量が大きくなってしまいます。

矛盾するようですが、マイクであるピックアップと、楽器の鳴りは別の原理です。

なので、テンションを弱める調整が必要になってきます。後で出てくるテンションの調整の項目を参考にして、調整してバランスをとってくださいね!

ピックアップを上下させ音量調整

次にピックアップを上下させる方法も試してみましょう。

弦高の調整はあまり大げさにやりすぎると弾き心地に影響がでます。なのでピックアップの上下で音量を調整します。

弦に近づくと大きな音に、離れると小さな音に

  1. ピックアップを上げるとパワーが出て、音量は上がります。
  2. ピックアップを下げると音量は小さくなります。

このような原理なので、高さを調整してみてください。

ピックアップ調整の留意点

ピックアップは各弦ごとの調整は出来ません。なので、

  • 低音弦を小さくする
  • 高音弦を大きくする

などのざっくりした調整になります。

隣り合う弦の音量が違う場合には、はじめの弦高調整を試してみたり、次の項の「弦のテンション(張力)を変えて音量調整する」を試してみてくださいね!

弦のテンション(張力)を変えて音量調整する

弦のテンションによっても音量が変わります。

  1. 弦のテンション(張力)が強いと大きな音になりやすく
  2. テンションが弱いと小さな音になりやすい

上記のような関係性です。

固いものを叩いた場合と柔らかいものを叩いた場合、同じ条件なら固いものを叩いたほうが大きな音がするはずです。固いもののほうが抵抗力が大きいからです。弦も強いテンションだと大きな音になります。

なので、特定の弦の音量を買えたい場合、以下の調整をしてましょう。

ペグに巻き付ける回数でテンションを調整

ペグに巻く回数で弦のテンションは変えられます。

  1. 巻く回数多い→テンション強くなる→音が大きくなる
  2. 巻く回数少ない→テンション弱くなる→音が小さくなる

このような感じです。

弦の太さを変える

また、特定の弦のテンション、音量を調整したい場合、そこだけ弦の太さを変える、ということもあります。

  1. 太い弦に変える→テンションが上がる→音が大きくなる
  2. 細い弦に変える→テンションが下がる→音が小さくなる

ということになります。

弦は楽器やさんに行けば一本単位で買えます。ただ、ブランドが変わってしまうことがネックですね。

イコライザーで調整

イコライザーで調整する、ということも出来ます。どうしても大きくなってしまう音域をイコライザーで調整します。

これは完全ではありません。弦別の調整が出来ないからです。

しかしバランスの悪さをある程度調整出来ます。

定規などて高さを測ろう!

弦高やピックアップの高さを調整するときにぜひやってもらいたいことがあります。それは定規で高さを測る、ということです。

目分量は結構いい加減です。なんかこの弦の音が大きいな、と思うとピックアップが高かったりします。

これも定規で測ることではっきりします。

なので、高さ調整するときは物差しで高さを測ってみましょう。

自分の楽器をよく観察しよう!

自分の楽器を調整するには、自分の楽器をよく知っているといいですね。

フィンガーボードに「アール(山)」がついている

ネックにアール(かまぼこのように断面が山になっている)がついている機種もあります。

そういう機種では、ブリッジの高さも中央にいくにつれ高くしてあげる必要があります。

またそれに合わせて、ピックアップ自体がそこだけ高くなっていることもあります。

下の写真は私のベースです。2、3弦のところのピックアップのポールピースが高くなっているのが分かります。

こんなこともあるので、自分の楽器に合わせて調整してみてくださいね!

弦によって音量のばらつきがある時の調整方法、対策まとめ

ここまで、弦によって音量が違うときの対策を考えてきました。

まとめると

  1. 弦高を高くするとピックアップから離れ、音が小さくなる
  2. ピックアップを高くすると音が大きくなる
  3. 弦のテンションが上がると音が大きくなる
  4. テンションの調整には巻き数や弦のゲージを変えて対応する
  5. イコライザーで音量のバランスをとる
  6. 調整は定規で測りながらする
  7. 自分の楽器をよく観察して音量のばらつき原因を探る

ということです。

あと、ネックの状態によってはポジションによって音量が変わる、ということもあります。

その場合は素人の調整では難しい場合も多いので、プロに任せましょう。

楽器の調整は実は微妙です。

音量はほとんど音を拾うピックアップと張力を調整することで解決出来ます。